D-Link DIR-619L 2.04B04の深刻な脆弱性CVE-2025-4448が公開、リモート攻撃に注意

記事の要約

  • D-Link DIR-619L 2.04B04のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-4448が公開された
  • formEasySetupWizard関数のcurTime引数の操作が原因で発生する
  • リモートから攻撃可能で、CVSSスコアは8.7と高く評価されている

D-Link DIR-619Lの脆弱性情報公開

VulDBは2025年5月9日、D-Link DIR-619Lルーターの脆弱性情報CVE-2025-4448を公開した。この脆弱性は、深刻度が「高」と評価されており、リモートからの攻撃が可能であることが明らかになっている。

脆弱性の原因は、formEasySetupWizard関数におけるバッファオーバーフローにある。curTime引数の操作によってバッファオーバーフローが発生し、攻撃者がシステムを制御できる可能性があるのだ。この脆弱性は、既にサポートが終了している製品にのみ影響する。

ベンダーであるD-Link社には、この脆弱性に関する情報開示前に連絡済みである。しかし、サポート終了製品であるため、パッチの提供は期待できないだろう。ユーザーは、この脆弱性への対策として、ルーターのファームウェアアップデートや、製品の交換などを検討する必要がある。

この脆弱性情報は、VulDBのウェブサイトで公開されている。詳細な技術情報は、VulDBのデータベースを参照してほしい。

脆弱性情報詳細

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-4448
影響を受ける製品D-Link DIR-619L バージョン2.04B04
脆弱性の種類バッファオーバーフロー
深刻度高(CVSS 8.7)
攻撃方法リモート
影響範囲サポート終了製品
公開日2025年5月9日
VulDB

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムのメモリ管理に不備がある場合に発生する。

  • 予期せぬプログラムの動作を引き起こす
  • システムクラッシュやデータ破損につながる
  • 攻撃者によるシステム乗っ取りを許す可能性がある

バッファオーバーフローは、様々な攻撃手法の基盤となるため、非常に危険な脆弱性である。適切なメモリ管理と入力検証を行うことで、この脆弱性を防ぐことが重要だ。

CVE-2025-4448に関する考察

D-Link DIR-619Lの脆弱性CVE-2025-4448は、サポート終了製品に影響するものの、リモート攻撃が可能で深刻度が高い点が懸念される。迅速な対策が求められるが、ベンダーによるパッチ提供は期待できないため、ユーザー自身による対策が不可欠だ。

今後、同様の脆弱性が他のD-Link製品や他社製品でも発見される可能性がある。そのため、定期的なセキュリティアップデートや脆弱性情報の確認が重要となるだろう。また、古い機器の使用はセキュリティリスクを高めるため、可能な限り新しい機器への更新を検討すべきである。

この脆弱性への対策として、ルーターの交換や、よりセキュリティに優れた製品への移行が有効な手段となるだろう。さらに、ネットワークセキュリティの強化、例えばファイアウォールの導入やIDS/IPSの活用なども検討すべきだ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-4448」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4448, (参照 2025-05-15).

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