D-Link DIR-619L 2.04B04のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-4452が公開、リモート攻撃のリスク

記事の要約

  • D-Link DIR-619L 2.04B04のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-4452が公開された
  • formSetWizard2関数のcurTime引数の操作が原因で発生する
  • リモートから攻撃可能で、CVSSスコアは8.7と高く評価されている

D-Link DIR-619Lのバッファオーバーフロー脆弱性に関する情報公開

VulDBは2025年5月9日、D-Link DIR-619Lルーターの脆弱性CVE-2025-4452に関する情報を公開した。この脆弱性は、バージョン2.04B04に存在するバッファオーバーフローであり、深刻なセキュリティリスクとなる可能性があるのだ。

脆弱性の原因は、formSetWizard2関数におけるcurTime引数の操作にある。攻撃者はリモートからこの脆弱性を悪用し、システムを制御したり、機密情報を盗む可能性がある。そのため、早急な対策が必要となる。

重要なのは、この脆弱性は既にサポートが終了している製品にのみ影響する点だ。そのため、最新のファームウェアへのアップデートが不可能なユーザーは、代替製品への移行を検討する必要があるだろう。

ベンダーであるD-Link社には、この脆弱性に関する情報開示前に連絡済みである。しかし、サポート終了製品であるため、パッチ提供は期待できない。

脆弱性詳細と影響範囲

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-4452
影響を受ける製品D-Link DIR-619L バージョン2.04B04
脆弱性の種類バッファオーバーフロー
影響を受ける関数formSetWizard2
攻撃ベクトルリモート
CVSSスコア8.7 (HIGH)
CWECWE-120, CWE-119
報告者zjy148909 (VulDB User)
VulDB

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータを書き込む脆弱性のことだ。これは、プログラムのメモリ管理に不備がある場合に発生する。

  • 予期せぬプログラムのクラッシュ
  • システムの乗っ取り
  • 機密データの漏洩

バッファオーバーフローは、悪意のあるコードを実行させたり、システムをクラッシュさせたりするなど、深刻なセキュリティ問題を引き起こす可能性がある。そのため、プログラム開発においては、バッファオーバーフロー対策を徹底することが重要だ。

CVE-2025-4452に関する考察

この脆弱性は、サポート終了製品に影響するものの、リモート攻撃が可能でCVSSスコアも高いことから、潜在的なリスクは無視できない。特に、古い機器を使い続けている企業や個人は、早急に代替策を検討する必要があるだろう。セキュリティ対策の遅れは、大きな損失につながる可能性があるのだ。

今後、同様の脆弱性が他のD-Link製品や他社製品でも発見される可能性がある。そのため、定期的なセキュリティアップデートや脆弱性情報の確認が重要となる。また、開発者側も、バッファオーバーフロー対策を強化した安全なソフトウェア開発を心がけるべきだ。

さらに、古い機器を使用せざるを得ない状況にあるユーザー向けに、セキュリティ対策に関するガイドラインやツールを提供する必要があるだろう。これは、セキュリティ意識の向上とリスク軽減に貢献するだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-4452」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4452, (参照 2025-05-15).

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