目次
記事の要約
- Dell Storage Center Dell Storage Managerの脆弱性が公開された
- バージョン20.1.20以前でXML外部エンティティ参照の制限が不適切なため、情報漏洩や改ざんのリスクがある
- 隣接ネットワークからの未認証攻撃で悪用される可能性がある
Dell Storage Center Dell Storage Managerの脆弱性に関するセキュリティ情報
Dell EMCは2025年5月6日、Dell Storage Center – Dell Storage Manager バージョン20.1.20における脆弱性に関するセキュリティ情報を公開した。この脆弱性は、XML外部エンティティ参照の制限が不適切であることが原因で発生する。
この脆弱性により、隣接ネットワークにアクセスできる未認証の攻撃者が、情報漏洩や情報改ざんを引き起こす可能性があるのだ。CVE-2025-22478として登録されており、CVSSスコアは8.1で深刻度が高いと評価されている。
Dellは、sradulea氏による報告を受けてこの問題を修正した。影響を受けるバージョンは2020 R1.21以前であり、それ以降のバージョンは影響を受けない。
修正プログラムはDellのサポートサイトから入手可能だ。ユーザーは速やかにアップデートを実施し、システムの安全性を確保する必要がある。
影響を受ける製品とバージョン
製品名 | バージョン | 影響 |
---|---|---|
Dell Storage Center – Dell Storage Manager | 20.1.20以前 | 影響を受ける |
Dell Storage Center – Dell Storage Manager | 2020 R1.21以降 | 影響を受けない |
XML外部エンティティ参照 (XXE) 脆弱性について
XXE脆弱性とは、XMLパーサーが外部エンティティを適切に処理しないことで発生するセキュリティリスクである。攻撃者は悪意のあるXMLデータを送り込むことで、システムファイルへのアクセスや、内部ネットワークへの攻撃などを行う可能性がある。
- 外部ファイルへのアクセス
- 内部ネットワークへの攻撃
- DoS攻撃
この脆弱性は、適切な入力検証やXMLパーサーの設定によって防ぐことができる。開発者は、セキュリティベストプラクティスに従ってアプリケーションを開発する必要があるのだ。
CVE-2025-22478に関する考察
Dell Storage Center Dell Storage ManagerにおけるCVE-2025-22478は、迅速な対応が必要な深刻な脆弱性だ。情報漏洩や改ざんといった被害は、企業にとって大きな損失につながる可能性がある。そのため、Dellによる迅速なパッチ提供は評価できる。
しかし、今後同様の脆弱性が他のDell製品でも発見される可能性は否定できない。定期的なセキュリティ監査と、脆弱性情報の迅速な対応体制の構築が重要となるだろう。また、ユーザー側も、セキュリティアップデートを迅速に適用する必要がある。
将来的な対策としては、より堅牢なセキュリティ設計や、自動化された脆弱性検知システムの導入が考えられる。これにより、潜在的なリスクを早期に発見し、迅速に対応することが可能になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-22478」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-22478, (参照 2025-05-15).