
目次
記事の要約
- Liquid社がデジタルIDウォレット「PASS」に顔認証解錠機能を追加
- 加賀市イノベーションセンターで採用、入館手続きが約80%短縮
- 平時・災害時問わず、公共施設への迅速なアクセスを実現
デジタルIDウォレット「PASS」に顔認証解錠機能追加
株式会社Liquidは2025年5月15日、デジタルIDウォレット「PASS」に顔認証によるドア解錠機能を追加したことを発表した。スマートフォンや物理的な鍵が不要で、顔認証による解錠は1秒で完了するのだ。
この新機能は、高齢化が進む日本において、デジタルリテラシーに関わらず誰でも簡単に利用できる利便性を提供する。加賀市イノベーションセンターへの導入事例では、入館手続き時間が約1分から10秒に短縮され、その効率性が実証されている。
本機能は、平時の公共施設利用だけでなく、災害時の避難所や備蓄倉庫へのアクセス手段としても活用できる。鍵の紛失や管理の手間を削減し、安全性と利便性を両立するソリューションとして期待されているのだ。
加賀市イノベーションセンターでの導入により、入館手続きが約80%短縮された。これは、従来の職員による施錠管理から顔認証による解錠への切り替えによる効果である。
「PASS」顔認証解錠機能概要
項目 | 詳細 |
---|---|
機能 | 顔認証によるドア解錠 |
利用機器 | PASSアプリ、顔認証端末 |
認証時間 | 約1秒 |
導入事例 | 加賀市イノベーションセンター |
効果 | 入館手続き時間約80%短縮 |
活用場面 | 平時:公民館、集会所など 災害時:避難所、備蓄倉庫など |
顔認証技術について
本機能は、PASSアプリに登録された本人確認済みの顔情報を利用する。公的個人認証(JPKI)による本人確認を行うため、セキュリティ面も高い水準を確保している。
- 高いセキュリティ性
- 利便性の向上
- 災害時対応
顔認証技術は、個人認証の精度向上と利便性向上に大きく貢献する。高齢者を含む幅広い層が容易に利用できる点が大きなメリットだ。
PASS顔認証解錠機能に関する考察
本機能は、高齢化社会におけるデジタル化推進に大きく貢献するだろう。誰でも簡単に利用できる顔認証による解錠は、公共施設の利便性向上に繋がる。しかし、顔認証システムの精度やプライバシー保護に関する懸念も考慮する必要がある。
システムの誤認識による解錠失敗や、顔認証データの漏洩リスクといった問題が発生する可能性がある。そのため、正確な顔認証とデータセキュリティの確保が重要であり、定期的なシステムメンテナンスやセキュリティ対策の強化が不可欠だ。
将来的には、多様な認証方法との連携や、より高度なセキュリティ機能の追加が期待される。例えば、生体認証とパスワード認証の組み合わせや、不正アクセス検知機能の強化などが考えられるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「デジタルID「PASS」に災害時にも有効な顔認証による解錠機能を追加、加賀市が採用 | 株式会社Liquidのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000220.000013861.html, (参照 2025-05-15).