
目次
記事の要約
- NeUがプログラミング不要な認知課題作成サービスをリリース
- 心理学・医療・食品分野の研究者向けに設計
- レベル調整や種目のアレンジが柔軟に可能
株式会社NeUが認知課題作成サービスをリリース
株式会社NeUは2025年5月15日、研究市場向けにプログラミング不要でカスタマイズ可能な認知課題作成サービスをリリースした。このサービスは、心理学、医療、食品分野の研究者やデータ取得を必要とする専門家に向けて開発されたものであり、既存の認知課題ソフトでは実現できなかったレベル調整や種目のアレンジが可能となっているのだ。
従来、研究に適した認知課題を使用するには、自らプログラミングを行うか、市場にある限られたソフトウェアを使用する必要があった。しかし、多くの研究者から先行研究で使用された認知課題の再現が難しい、既存ソフトでは細かな調整ができないといった課題が指摘されていた。そのため、NeUはプログラミングの知識がなくても簡単にカスタマイズできるサービスを提供開始したのだ。
本サービスは、オープンソースソフトウェア「PsychoPy」を利用し、NeUから提供されるデータをインストールすればすぐに実験を開始できる手軽さが特徴だ。WEBシステム不要でローカル環境で完結し、結果はExcelで出力できるため、研究の効率化に大きく貢献するだろう。
サービス概要
項目 | 詳細 |
---|---|
サービス名 | プログラミング不要でカスタマイズ可能な認知課題作成サービス |
リリース日 | 2025年5月15日 |
対象ユーザー | 心理学、医療、食品分野の研究者、データ取得を必要とする専門家 |
特徴 | プログラミング不要、柔軟なカスタマイズ性、PsychoPy利用、Excelでの結果出力 |
提供方法 | CD-ROM等によるデータ提供 |
対応課題例 | N-back課題、空間性ワーキングメモリ課題、言語性ワーキングメモリ課題、Digit span task、RVIP、Operation span task、PVT、Choice Reaction Task、聴覚Oddball課題、Attentional Network Task、Stroop課題、Wisconsin Card Sorting課題、Trail Making Task、Mental rotation、Montreal Stress Imaging Task、Tower of London課題、潜在連合テストなど |
認知課題について
認知課題とは、ヒトの認知機能を測定し評価するためのテストである。特定の認知プロセスを数値化する目的で設計されており、心理学や神経科学の分野で広く活用されているのだ。
- 認知機能の特性を調べる実験
- 消費者の意思決定プロセスの分析
- 認知機能評価ツールとしての利用
様々な認知機能(作業記憶、注意機能、抑制機能、注意の転換など)を評価する多様な課題が存在する。
認知課題作成サービスに関する考察
本サービスは、研究者の負担軽減と研究効率の向上に大きく貢献するだろう。プログラミング不要でカスタマイズ可能な点は、専門知識を持たない研究者でも高度な認知課題を作成できることを意味し、研究の裾野を広げる可能性を秘めている。しかし、課題の妥当性や信頼性を担保するための検証体制の構築が重要となるだろう。
今後、より多くの認知課題に対応したり、分析機能の強化、多言語対応などが求められる可能性がある。また、研究データのセキュリティやプライバシー保護に関する対策も必要不可欠だ。これらの課題をクリアすることで、本サービスはさらに多くの研究者にとって不可欠なツールとなるだろう。
将来的には、AIを活用した認知課題の自動生成や、個々の被験者特性に合わせたパーソナライズされた課題作成機能の追加なども期待できる。これにより、より精緻で効率的な認知機能の評価が可能となり、心理学や医療、マーケティングなど様々な分野の発展に貢献するだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「プログラミング不要でカスタマイズ可能!認知課題作成の新サービスをリリース | 株式会社NeUのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000115341.html, (参照 2025-05-15).