Tenda AC8ルーターの深刻な脆弱性CVE-2025-4368が公開、バッファオーバーフローによるリモート攻撃が可能に

記事の要約

  • Tenda AC8ルーターの脆弱性が公開された
  • CVE-2025-4368として分類される深刻な脆弱性
  • /goform/MtuSetMacWanファイルのバッファオーバーフロー

Tenda AC8ルーターの脆弱性情報

VulDBは2025年5月6日、Tenda AC8ルーター(バージョン16.03.34.06)における深刻な脆弱性CVE-2025-4368を公開した。この脆弱性は、/goform/MtuSetMacWanファイルのformGetRouterStatus関数におけるバッファオーバーフローに起因する。攻撃者は、shareSpeed引数を操作することで、リモートからバッファオーバーフローを引き起こすことが可能だ。

この脆弱性は、既に公開されており悪用される可能性がある。CVSSスコアは8.7と高く、深刻な影響を与える可能性があるため、迅速な対応が必要だ。Tenda社は、この脆弱性に対処するためのファームウェアアップデートを提供する予定であると期待される。

この脆弱性により、攻撃者はシステムの制御を奪取したり、機密情報を盗み取ったりする可能性がある。そのため、Tenda AC8ルーターを使用しているユーザーは、Tenda社からの公式なアップデートを適用することが強く推奨される。早急な対応によって、セキュリティリスクを軽減することができるのだ。

この脆弱性情報は、VulDB(VDB-307488)で公開されている。詳細な情報は、VulDBのウェブサイトを参照してほしい。

脆弱性詳細

項目詳細
脆弱性識別子CVE-2025-4368
影響を受ける製品Tenda AC8 (バージョン16.03.34.06)
脆弱性の種類バッファオーバーフロー
影響を受けるファイル/goform/MtuSetMacWan
影響を受ける関数formGetRouterStatus
攻撃ベクトルネットワーク(AV:N)
攻撃複雑性低(AC:L)
認証低(PR:L)
CVSSスコア(v4)8.7 (HIGH)
CVSSスコア(v3.1)8.8 (HIGH)
CVSSスコア(v3.0)8.8 (HIGH)
公開日2025-05-06
報告者fjl1113 (VulDB User)
VulDB

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがバッファのサイズを適切にチェックせずにデータを受け入れる場合に発生する。攻撃者は、この脆弱性を悪用して、プログラムの動作を改ざんしたり、システムに不正なコードを実行させたりすることができる。

  • 予期せぬプログラムの終了
  • システムクラッシュ
  • 任意のコード実行

バッファオーバーフローは、多くの場合、適切な入力検証やバッファサイズチェックを行うことで防ぐことができる。開発者は、安全なコーディング規約に従い、バッファオーバーフローを防ぐための対策を講じる必要があるのだ。

CVE-2025-4368に関する考察

Tenda AC8ルーターにおけるCVE-2025-4368は、リモートから攻撃可能な深刻な脆弱性であるため、迅速な対応が重要だ。Tenda社による迅速なパッチ提供と、ユーザーによるアップデートの適用が求められる。この脆弱性の発見と公開は、セキュリティ意識の向上に貢献するだろう。

しかし、全てのユーザーが速やかにアップデートを行うとは限らない。そのため、攻撃者はこの脆弱性を悪用して、多くのTenda AC8ルーターを侵害する可能性がある。企業や組織は、ネットワークセキュリティ対策を強化し、この脆弱性への対策を講じる必要があるだろう。

将来的には、IoTデバイスにおけるセキュリティ対策の強化が求められる。製造元は、より安全な設計と、迅速な脆弱性対応を行う必要がある。ユーザーも、デバイスのアップデートを定期的に行うなど、セキュリティ意識を高める必要があるのだ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-4368」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4368, (参照 2025-05-15).

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