
目次
記事の要約
- ニコン・トリンブルがHP SitePrintを国内販売開始
- Trimble製トータルステーションと連携した墨出しロボティックソリューション
- 生産性最大10倍向上、正確な墨出しを実現
ニコン・トリンブル、HP SitePrintの国内販売開始
株式会社ニコン・トリンブルは2025年5月15日、HP Inc.社のHP SitePrintを日本国内で発売した。これは、Trimbleのトータルステーションと連携し、自律的な墨出し作業を実現するロボティックソリューションである。
HP SitePrintは、深度カメラを用いて現場環境を詳細に把握し、障害物を回避しながら自律的に墨出しを行う。従来の作業と比較して生産性を最大10倍向上させることが期待されているのだ。
様々な床面に対応し、精密な印刷で複雑なレイアウトも正確に再現する。消えないインクから消せるインクまで8種類のインクカートリッジが利用可能である。
コンパクトな設計で持ち運びも容易であり、クラウドベースのツールによる作業管理もシンプルに行える。Trimble RTS573、Trimble S9との互換性があり、既存のワークフローに容易に統合できる。
HP SitePrintの機能と仕様
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | HP SitePrint |
販売開始日 | 2025年5月15日 |
販売元 | 株式会社ニコン・トリンブル |
連携機器 | Trimble RTS573、Trimble S9 |
機能 | 自律移動、障害物回避、高精度墨出し、様々な床面対応 |
生産性向上 | 最大10倍(※HP社試験データに基づく) |
インクカートリッジ | 8種類 |
サポート | ニコン・トリンブルによる包括的なサポート(従量課金) |
トータルステーションとの連携について
HP SitePrintは、Trimble社のトータルステーションRTS573やS9と連携することで、正確な位置制御を実現している。これにより、高精度な墨出し作業が可能となるのだ。
- 高精度な位置情報取得
- 既存ワークフローへのスムーズな統合
- ストレスフリーな墨出し作業
Trimble RTS573はBIMデータとの連携にも対応しており、設計データに基づいたレイアウト作業も効率的に行える。
HP SitePrintに関する考察
HP SitePrintは、建設現場の生産性向上に大きく貢献する可能性を秘めた革新的なソリューションである。自律的な墨出し作業による人手不足の解消や、作業精度の向上は大きなメリットだ。しかし、導入コストや運用コスト、導入後の技術サポート体制などが課題となる可能性もあるだろう。
起こりうる問題としては、現場環境の複雑さによる自律移動の失敗や、インクカートリッジの消耗によるコスト増加などが考えられる。これらへの対策として、事前に現場環境の綿密な調査や、インクカートリッジの適切な管理、そして万が一のトラブルに備えた迅速なサポート体制の構築が重要となるだろう。
今後追加してほしい機能としては、より多様な床材への対応や、墨出しデータのデジタル化による情報共有機能の強化などが挙げられる。現場のニーズを的確に捉え、継続的な改善と進化を遂げることで、更なる生産性向上に貢献できるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「ニコン・トリンブルがHP社のSitePrint(サイト・プリント)を販売開始。 | 株式会社ニコン・トリンブルのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000015437.html, (参照 2025-05-15).