WordPress Ocean Extra 2.4.6にXSS脆弱性、認証された攻撃者がスクリプト挿入の可能性

記事の要約

  • Ocean Extraプラグインのクロスサイトスクリプティング脆弱性
  • Ocean Extra 2.4.6までのバージョンに脆弱性が存在
  • 貢献者以上の権限を持つ攻撃者がWebスクリプトを挿入可能

WordPress Ocean Extra 2.4.6にクロスサイトスクリプティングの脆弱性

Wordfenceは、WordPressのOcean Extraプラグインにクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性(CVE-2025-3457)が存在することを2025年4月22日に公開した。この脆弱性は、Ocean Extraの2.4.6までのバージョンに影響し、認証された攻撃者がWebスクリプトを挿入できる可能性がある。

Ocean Extraプラグインの’oceanwp_icon’ショートコードには、ユーザーが提供した属性に対する入力サニタイズと出力エスケープが不十分なため、この脆弱性が存在する。貢献者レベル以上のアカウントを持つ攻撃者は、ページに任意のWebスクリプトを埋め込むことが可能になり、ユーザーがそのページにアクセスするたびにスクリプトが実行される。

この脆弱性は、CWE-79(クロスサイトスクリプティング)として分類されており、CVSSスコアは6.4(MEDIUM)と評価されている。攻撃の複雑さは低いものの、機密性や完全性への影響が一部あるため、注意が必要だ。

Ocean Extra 2.4.6の脆弱性詳細

項目詳細
CVE IDCVE-2025-3457
対象製品Ocean Extraプラグイン
影響バージョン2.4.6まで
脆弱性タイプクロスサイトスクリプティング(XSS)
攻撃に必要な権限貢献者以上
CVSSスコア6.4 (MEDIUM)
Wordfenceの脆弱性情報はこちら

クロスサイトスクリプティング(XSS)について

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を利用して、悪意のあるスクリプトをWebページに挿入する攻撃手法のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。

  • ユーザーのブラウザ上でスクリプトが実行される
  • Cookieやセッション情報を盗み取られる可能性がある
  • Webサイトの改ざんや偽装が行われる可能性がある

XSS攻撃を防ぐためには、入力値の検証と出力時のエスケープ処理が重要になる。開発者は、ユーザーからの入力を適切にサニタイズし、HTMLエンティティに変換するなどして、スクリプトの実行を防ぐ必要がある。

Ocean ExtraプラグインのXSS脆弱性に関する考察

Ocean ExtraプラグインのXSS脆弱性は、WordPressサイトのセキュリティにとって深刻な脅威となる可能性がある。特に、貢献者以上の権限を持つユーザーが悪意のあるスクリプトを挿入できるため、サイトの改ざんやユーザー情報の漏洩につながる恐れがあるだろう。

この問題に対する解決策としては、プラグインのアップデートによる脆弱性の修正が最も重要だ。Ocean Extraの新しいバージョンがリリースされた際には、速やかにアップデートを適用し、脆弱性を解消する必要がある。また、WAF(Web Application Firewall)の導入や、セキュリティプラグインの利用も有効な対策となるだろう。

今後は、プラグイン開発者によるセキュリティ対策の強化が不可欠であり、開発段階での脆弱性診断や、定期的なセキュリティアップデートの実施が求められる。また、ユーザー自身も、信頼できる開発元のプラグインを選択し、常に最新バージョンを使用するように心がけることが重要だ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-3457」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3457, (参照 2025-05-02).

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