Weblateの脆弱性CVE-2025-32021、認証情報漏洩リスクと5.11へのアップデートが必須

記事の要約

  • Weblate 5.11未満でソースコードリポジトリURLに認証情報が含まれると、平文でブラウザ履歴に保存される脆弱性が発見された
  • GitHub認証情報など、機密情報がログに平文で記録される可能性がある
  • Weblate 5.11へのアップデートでこの脆弱性は修正された

Weblateにおける認証情報漏洩の脆弱性CVE-2025-32021

GitHubは2025年4月15日、Weblateにおける深刻なセキュリティ脆弱性CVE-2025-32021を公開した。この脆弱性は、Weblateバージョン5.11未満において発生する可能性があるのだ。

具体的には、既存コンポーネントから新規コンポーネントを作成する際、ソースコードリポジトリのURLがURLパラメータに含まれる。このURLにGitHubのPersonal Access Token(PAT)などの認証情報が含まれている場合、それらが平文でブラウザ履歴に保存される可能性がある。さらに、リクエストURLがログに記録される設定であれば、認証情報が平文でログファイルに書き込まれるのだ。

Weblate公式のDockerイメージを使用している場合、nginxログにも認証情報が平文で記録される可能性がある。この脆弱性は、Weblate 5.11で修正されている。開発者は速やかにバージョンアップを行うべきだ。

Weblate 5.11未満における脆弱性詳細

項目詳細
脆弱性識別子CVE-2025-32021
発表日2025年4月15日
更新日2025年4月15日
影響を受けるバージョン5.11未満
修正バージョン5.11
脆弱性の種類認証情報漏洩
CWECWE-598: Use of GET Request Method With Sensitive Query Strings
CVSSスコア2.2 (LOW)
ベンダWeblateOrg
製品weblate
GitHubセキュリティアドバイザリ

認証情報漏洩とセキュリティ対策

この脆弱性により、Weblateを利用するユーザーの認証情報が漏洩するリスクがある。これは、攻撃者にとって貴重な情報源となり、アカウント乗っ取りやシステムへの不正アクセスにつながる可能性があるのだ。

  • 速やかなバージョンアップ
  • 定期的なセキュリティ監査
  • 多要素認証の導入

Weblateの利用者は、速やかにバージョン5.11にアップデートし、セキュリティ対策を強化する必要がある。また、定期的なセキュリティ監査の実施や、多要素認証の導入なども検討すべきだろう。

CVE-2025-32021に関する考察

Weblateにおけるこの脆弱性は、GETリクエストで機密情報を送信するという、よくあるミスが原因である。開発者は、機密情報はPOSTリクエストを使用するなど、適切なセキュリティ対策を講じる必要がある。この脆弱性の発見は、開発者にとってセキュリティ意識の向上を促す良い機会となるだろう。

今後、同様の脆弱性が他のソフトウェアでも発見される可能性がある。そのため、開発者はセキュリティに関するベストプラクティスを理解し、常に最新のセキュリティ情報を把握しておく必要がある。また、ユーザーもソフトウェアのアップデートを怠らず、セキュリティ対策を強化することが重要だ。

この脆弱性の発見は、オープンソースソフトウェアのセキュリティの重要性を改めて示している。開発者とユーザー双方による継続的な努力が、安全なソフトウェア開発と利用に不可欠であると言えるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-32021」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-32021, (参照 2025-05-02).

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