
目次
記事の要約
- ゴーレムと大林組がAIを活用したCO2排出量算定システムを開発
- 建物のライフサイクル全体でのCO2排出量を正確に算定
- 作業時間を75%以上削減し、正確な算定結果を提供
ゴーレムと大林組がAIを活用したCO2排出量算定システム「Gorlem CO2」の運用を開始
株式会社ゴーレムと株式会社大林組は、2025年5月1日よりAIを活用した建物のライフサイクル全体のCO2排出量を正確に算定するシステム「Gorlem CO2」の運用を開始した。このシステムは、従来専門知識が必要だったCO2排出量算定作業を自動化し、作業効率の大幅な改善を実現するのだ。
大林組は、2019年6月に策定した「Obayashi Sustainability Vision 2050」に基づき、CO2排出量削減に向けた取り組みを進めている。正確なCO2排出量算定は、建築分野におけるCO2排出量削減に不可欠であり、Gorlem CO2はその課題解決に貢献するだろう。このシステムによって、大林組が手がける建物のCO2排出量算定が効率化されるのだ。
Gorlem CO2は、AIを活用することで見積明細の仕分けや数量の算定などを自動化し、作業時間を75%以上削減する。誰でも正確なCO2排出量算定結果を得られる点が大きな特徴だ。AIの学習には、大林組が建物ライフサイクル評価で培ってきたノウハウやデータが活用されている。
さらに、本システムは各種団体が推進する算定ツールに対応しており、建築主のニーズに合わせた算定結果を提供できる。今後、ゴーレムと大林組は、竣工予定の建物を中心に効率的なCO2排出量算定を進め、多様な建物のCO2排出データを蓄積することで、さらなる利活用を図る予定だ。
Gorlem CO2の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
システム名 | Gorlem CO2 |
提供企業 | 株式会社ゴーレム |
連携企業 | 株式会社大林組 |
開始日 | 2025年5月1日 |
主な機能 | AIによるCO2排出量算定自動化 |
効果 | 作業時間75%以上削減 |
対応ツール | 各種団体が推進する算定ツール |
CO2排出量算定自動化について
Gorlem CO2は、AIを活用することで建物のライフサイクル全体におけるCO2排出量を正確に算定するシステムだ。従来の手作業による算定と比較して、大幅な時間短縮と精度の向上が期待できる。
- AIによる自動化
- 作業時間の大幅削減
- 正確な算定結果の提供
このシステムは、建築業界におけるカーボンニュートラル実現に大きく貢献するだろう。大林組のノウハウとゴーレムの技術が融合した、革新的なシステムと言えるのだ。
Gorlem CO2に関する考察
Gorlem CO2は、建設業界におけるCO2排出量削減に大きく貢献する可能性を秘めたシステムだ。AIによる自動化によって、これまで人手で行っていた複雑な計算を効率化し、正確なデータに基づいた環境対策が可能になる。しかし、AIの学習データの質や、システムの適用範囲の広さによっては、算定結果の精度に影響が出る可能性もあるだろう。
起こり得る問題としては、AIの学習データの偏りによる算定誤差や、システムに対応していない建材・工法の存在が挙げられる。これらの問題を解決するためには、継続的なデータ更新とシステムの改善、そして多様な建材・工法への対応が必要となるだろう。さらに、システムの利用方法に関する教育やサポート体制の充実も重要だ。
今後追加してほしい機能としては、より詳細なCO2排出量の分析機能や、排出量削減のための具体的な提案機能などが考えられる。また、システムの利用範囲を拡大し、より多くの建築プロジェクトに適用できるようになれば、カーボンニュートラル社会の実現に大きく貢献できるだろう。ゴーレムと大林組には、このシステムの更なる発展と普及に期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「ゴーレムと大林組はAIを活用し建物のCO2排出量算定を自動化する取り組みを開始 | 株式会社ゴーレムのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000148643.html, (参照 2025-05-02).