
目次
記事の要約
- ウォーターリンクスが与謝野町と水道DX推進協定を締結
- AMR方式の水道スマートメーター74戸への設置・実証実験開始
- 検針業務効率化、住民サービス向上、持続可能な水道事業構築を目指す
株式会社ウォーターリンクスと京都府与謝野町の水道デジタル・トランスフォーメーション推進に関する協定締結
株式会社インフラプラスは2025年5月2日、連結子会社である株式会社ウォーターリンクスが京都府与謝野町と水道デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進に向けた連携に関する協定を締結したと発表した。この協定に基づき、ウォーターリンクスの連結子会社である株式会社ウォーターデバイスが製造するAMR方式の水道スマートメーターの実証実験が実施されるのだ。
実証実験は与謝野町字男山地内の住宅74戸を対象に、2025年6月1日から2026年5月31日までの期間で行われる。検針業務の効率化や検針員の負担軽減を目的とし、検針から水道料金請求に至る業務における課題の把握と新たな付加価値の創造を目指す。与謝野町では、高齢化や後継者不足により水道メーター検針業務に課題を抱えており、スマートメーター導入による解決策を探っているのだ。
本協定は、水道DX推進による地域住民の利便性向上と持続可能な上下水道事業の構築に貢献することを目的としている。実証実験の結果を踏まえ、将来的な水道検針業務の効率化、宅内漏水の早期発見、高齢者向け見守りサービスの提供、空き家対策、管路漏水検知、管路更新計画策定支援、水道料金システムとの連携による業務効率化などが期待されている。
協定概要と実証実験
項目 | 詳細 |
---|---|
協定締結日 | 2025年5月2日 |
事業者 | 株式会社ウォーターリンクス、与謝野町 |
実施場所 | 京都府与謝野町字男山 |
対象戸数 | 74戸 |
実証期間 | 2025年6月1日~2026年5月31日 |
スマートメーター | 株式会社ウォーターデバイス製 AMR方式 |
目的 | 検針業務効率化、住民サービス向上、持続可能な水道事業構築 |
AMR方式スマートメーターについて
AMR方式とはAutomated Meter Readingの略で、水道メーターに搭載された無線子機により正確でスムーズな一括無線検針を行うことができるシステムだ。検針方式としてウォーク・バイ方式とドライブ・バイ方式が存在する。
- 無線による検針で効率化を実現
- 検針員の負担軽減に貢献
- リアルタイムなデータ取得が可能
このシステムは、従来の人力による検針に比べて大幅な効率化とコスト削減を実現する。また、リアルタイムなデータ取得により、漏水検知や異常検知など、より高度な水道管理が可能になるのだ。
与謝野町水道DX推進に関する考察
本協定によるスマートメーター導入は、与謝野町の高齢化や後継者不足といった課題解決に大きく貢献するだろう。検針業務の効率化だけでなく、住民へのサービス向上や持続可能な水道事業の構築にも繋がる点は評価できる。しかし、システム導入に伴う初期費用やランニングコスト、データセキュリティ、システム障害時の対応など、課題も存在する可能性がある。
起こりうる問題への対策としては、導入前に十分なコスト試算とリスクアセスメントを行う必要がある。また、データセキュリティ対策として、適切なアクセス制御や暗号化技術の導入、定期的なセキュリティ監査の実施が重要だ。システム障害発生時の迅速な復旧体制の構築も不可欠である。
今後、スマートメーターの機能拡張として、より詳細な水使用量データの分析による節水支援機能や、AIを活用した漏水予測機能の追加などが期待される。また、住民向けアプリによる水使用量確認や料金支払い機能の提供なども、利便性向上に繋がるだろう。これらの取り組みを通じて、与謝野町はスマートシティ化を推進し、地域住民の生活の質向上に貢献していくことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【株式会社ウォーターリンクス】京都府与謝野町と水道デジタル・トランスフォーメーションの推進に向けた連携に関する協定を締結 | 株式会社インフラプラスのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000040927.html, (参照 2025-05-03).